【最新データで見る現実】数字は伸びているが到達は進まず
障害者雇用の実績は着実に積み上がっています。厚生労働省や労働政策研究・研修機構(JILPT)の調査によれば、雇用者数や実雇用率は過去最高を更新しました。しかし同時に、法定雇用率を達成している企業の割合は減少しており、特に中小企業で厳しい現実が浮き彫りになっています。つまり「数は伸びているのに、壁は依然として残っている」という矛盾が見えてくるのです。
― 民間企業における雇用障害者数は67万7,461人、13年連続で過去最高を更新。実雇用率も2.41%と14年連続で最高値を記録。
― しかし、法定雇用率を達成している企業は46.0%にとどまり、前年から4.1ポイント減少。
― 特に40〜100人規模の中小企業では達成率44%、大企業(1,000人以上)でも54.7%にとどまり、過半数をわずかに超える程度にすぎない。