心の不調は誰にでも起こる、きわめて身近な変化です。しかし多くの働き方は、「心はいつも安定しているもの」という前提でつくられているため、揺らぎが表に出た瞬間に“問題”として扱われてしまいます。
「弱さを見せてはいけない」「迷惑をかけたくない」という心理が本人を沈黙させ、企業側も“不調の初期”に気づく仕組みを持たないため、気づいたときには選択肢がほとんど残されていない。結果として評価や配置転換といった重い判断が必要になってしまいます。問題は、不調そのものではありません。
問題なのは、不調に出会った時の“扱い方”が整っていないことです。誰にでも起こりうる心の変化が、必要以上に重く扱われてしまう——この構造こそが「メンタルヘルスの壁」です。